乾癬(赤い湿疹・フケがでる)

乾癬とは?

乾癬は、皮膚から盛り上がったやや固く赤い発疹の上に、白いフケのようなものが付着しボロボロとはがれ落ちる病気です。約半数の方に痒みをともないます。
すねや膝、肘、頭皮、腰回りによく出現します。約2~3割の方では爪にも症状が出るとされ、爪が厚くなり凹凸がみられる場合があります。まれに関節痛を伴うことがあり、関節症性乾癬とよばれます。
乾癬は日本人の人口のおよそ0。1%に発症すると推定されています。 昔は日本ではまれな病気でしたが、近年、食生活の西洋化などの変化から患者数は徐々に増加しているとされています。

乾癬の原因

乾癬の原因はまだ完全に判明していませんが、乾癬になりやすい遺伝的要因があることはわかっています。 遺伝的要因に様々な環境要因(食事、ストレス、肥満、感染症など)が加わることで発症するといわれています。

乾癬の症状と分類

乾癬は症状によって下記に分類されます。


尋常性乾癬

乾癬患者さんのほとんど(約90%)があてはまります。頭部や肘、膝など、こすれやすい部分によく見られます。


滴状乾癬

若い人に多く見られ、小豆大程度の大きさの皮疹が、急に全身に出現します。扁桃炎が誘因となることが多いと言われています。


乾癬性紅皮症

尋常性乾癬が全身に広がり、皮膚全体(90%以上)が赤くなった状態を言います。


膿疱性乾癬

発熱、倦怠感を伴い、急激に全身の皮膚が潮紅し、膿が多発します。


関節症性乾癬

乾癬患者さんで関節が腫れたり、痛んだりする場合、診断されます。


乾癬の治療

乾癬を完全に治す根治療法はありませんが、症状を抑えるための対症療法には大きく分けて以下の4つがあります。
また、症状に応じてそれらを組み合わせた併用療法も行われます。

外用

軽症の場合や他の治療が難しい場合に選択されます。ビタミンD3外用薬、ステロイド外用薬、シャンプー剤などがあり、症状に応じて使い分けられています。 症状や部位によって強さと剤形を変更することが可能です。

内服

中等症以上の場合、免疫抑制剤などの内服薬を服用することもあります。 副作用が起きることもあるので、定期的に検査が必要となる場合があります。

紫外線療法

定期的に通院が可能な方に有効です。全身に紫外線を照射する型や特定部位に照射する型の機械があります。

生物学的製剤

生物学的製剤と言われている注射薬があり重症例や関節症状がある方に使われています。

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